関大 織田信成氏モラハラ訴えに“反論”浜田コーチの解任要求「妥当ではない」と判断
フィギュアスケートの10年バンクーバー五輪代表で、現在はプロスケーター、タレントとして活躍する織田信成氏(32)が、関大アイススケート部監督時に、同部の浜田美栄コーチからモラルハラスメントを受けたとして、同コーチを相手に1100万円の損害賠償を求めて提訴した問題で、関大が10日、書面などで、織田氏の主張に事実上反論する内容の見解を公表した。大学の聞き取り調査の一部を発表し、浜田コーチの解任などを要求した織田氏の要望について「妥当ではない」と判断したという。
18日の提訴会見で「関大がもう少し真摯(しんし)に対応してくれていれば」と話していた織田氏に対し、関大が事実上“反論”した。
7月1日に織田氏側から浜田コーチへの不満と解任要求を受けた関大はその後、織田氏が申し出た3点(【1】練習時間の変更、【2】部則の変更、【3】8の字練習)について関係者へのヒアリング調査を行っており、その調査結果を公表した。
【1】、【2】については変更に伴い、浜田コーチと他のコーチから、生徒らに不利益な面や不安が出てきたこと、また織田氏の指導者ミーティング欠席や強引な進め方により、コミュニケーションが取れなかったという指摘があった。また、【3】については織田氏側は「3人以上で行わないと決めた8の字練習を、5人で行っており、危険なのでやめるように注意したが無視された」と主張しているが、浜田コーチは「事案発生時に自分はリンクにいなかった」と説明し、他のコーチ陣も「当該事案は浜田コーチではなく他のコーチのもとで起こったこと」などと指摘。関大はこれらの点を踏まえ「織田氏の要望を受け入れることは総合的にみて妥当ではない」と判断した。
同調査結果については、織田氏の体調を考慮し公表してこなかったが、最近の活動から不安がある程度払拭(ふっしょく)されたと判断できること、また、不安を持つ多くの保護者から「公表してほしい」との要望があったことから、今回発表に踏み切った。