ザギトワが競技活動停止を発表 モチベーション維持に苦しみ…このまま引退も
フィギュアスケート女子の平昌五輪金メダリスト、アリーナ・ザギトワ(17)=ロシア=が14日、ロシア放送曲の「チャンネル1」の中で一時的に競技活動を停止することを発表した。25日に開幕する国内代表選考会のロシア選手権、来年の欧州選手権、世界選手権は出場しない。
すでにフィギュアスケートの主要タイトルをすべて制覇している17歳は「私は今、すでに、すべてを持っている」とした上で、「これまでは常に何かが欠けている感じがしていた。その状態に戻したい」と、15歳で金メダルを獲得した五輪後、モチベーションの低下に苦しんでいたことを明かした。
ザギトワは多くの金メダリストが五輪後に休養を選択する中、次のシーズンもリンクに立ち続けた。体の成長に苦しみながらも、今年3月の世界選手権では金メダルを獲得した。ただ、今季はシニアデビューとなった同門の16歳コストルナヤ、15歳のシェルバコワ、トルソワの“3新星”台頭もあり、勝利から遠ざかり、先日のGPファイナルではフリーで失速し、6人中最下位に終わっていた。フリーで転倒した際に股関節を負傷していた。
ザギトワは今回の決断はチーム内での対立や、最近の低迷によるものではないと主張。エテリ・トゥトベリーゼコーチのもとで練習は続けるとし「練習は続けます。自分自身を探しながら、新しい要素を学びたい。ジャンプの新しいアプローチも学べれば」と、話した。ただ、若手の台頭の要因となっている4回転ジャンプなどの高難度ジャンプ習得については「4回転ジャンプは若い年齢で会得する必要がある。五輪の前に学ぶべきだった」と、話した。
同放送ではトゥトベリーゼコーチは、1年半前からザギトワが休養を希望していたことを明かしている。
ロシアメディアの多くは、ザギトワの競技復帰には懐疑的で、「スポルトエクスプレスト」は、日本の浅田真央らを指導したタチアナ・タラソワ氏のコメントを掲載。「彼女はこれから興味深い創造的な生活を送ると思う。すべての優秀なアスリートがそうであるように、ショーで世界中を旅する。年に1度は彼女に会える」と、プロとして活動していく可能性が高いと分析した