「ラグビー大学選手権・３回戦、流通経大４３－３９帝京大」（１５日、熊谷ラグビー場）

　流通経大は８点を追う後半２９分、ＷＴＢイノケ・ブルア（２年）がトライ。ゴールも決まって１点差とすると続く３２分、ＦＢ河野竣太（２年）が逆転トライ。そのまま逃げ切り準々決勝進出を決めた。

　２年連続準々決勝で敗れていた帝京大に公式戦初勝利。その原動力の１つにＯＢで日本代表プロップ中島イシレリ（神戸製鋼）の存在があった。内山達二監督は「ＯＢの中島がメッセージをくれて『ＯＮＥ　ＴＥＡＭ』の思いを理解した」と明かす。

　流通経大は以前から「ＯＮＥ　ＴＥＡＭ」を標ぼうしてきた。そんなチームにリーグ戦期間中に中島から送られたメッセージは「最後までチームを信じるということをやればできる」というものだった。

　「（中島の口癖の）『イヤボイ』もなく、真面目に、気持ちを込めて（メッセージを）いただいた。重みがあった」と内山監督は言う。言葉だけだった「ＯＮＥ　ＴＥＡＭ」に、日本代表でプレーした男の真剣な言葉で実が入った。

　試合の合間に全員で「ＯＮＥ　ＴＥＡＭ」と声を挙げる。試合後には日本代表のテーマソング「ビクトリーロード」を大合唱。１つになってつかんだ勝利だった。