世羅のケニア人留学生ムッソーニ、圧巻の区間新で16人抜き!「いい走りできた」
「全国高校駅伝」(22日、たけびしスタジアム京都発着)
女子の世羅(広島)のケニア人留学生、テレシア・ムッソーニ(2年)が2区(4・0975キロ)で異次元の走りを披露した。20位でタスキを受けると圧巻の16人抜き。タイムも区間記録を10秒更新する12分15秒をマークした。
「いい走りができた。2区はケニア人のライバルも走っているので負けたくなかった」と流ちょうな日本語で喜びを口にした。前回大会はアンカーを走る予定だったが、直前に右足首を痛めて出場できなかった。今年はインターハイと国体で3000メートル2冠を達成。昨年の悔しさをぶつけるように初の都大路を駆け抜けた。
母国では中学時代に長距離で国内3位。コーチの勧めで日本に留学した。「頭が良くて何事にも意欲的。走りも安定していてスピードがあり、気分にもムラがない。他の選手のいい見本になってくれている」と中川久枝監督も目を細める。好きな食べ物は唐揚げ。趣味はダンシングで「夜寝る前にパプリカの曲に合わせて踊ったりします」。日本の生活にもなじんでいる。
チームはムッソーニの好走で4位に浮上したが、後が続かず12位に終わった。仲間からも絶大な信頼を寄せられる留学生ランナーは「今年は目標だった区間記録を更新できたので、来年はアンカーで区間記録を更新して優勝したい」と、さらなる飛躍を誓った。