宇野昌磨が4連覇、羽生との直接対決勝利は初 自分取り戻し「最後まで伸び伸び」

左から2位の羽生結弦、優勝した宇野昌磨、3位の鍵山優真=東京・国立代々木競技場(撮影・堀内翔)
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 「フィギュアスケート・全日本選手権」(22日、代々木第一体育館)

 男子フリーが行われ、SP2位の宇野昌磨(22)=トヨタ自動車=はフリー184・86点、合計290・57点とし、逆転で4連覇を決めた。最終滑走でSPトップの羽生結弦(25)=ANA=はジャンプでミスが続きフリー172・05点、合計282・77点で2位になった。3位はジュニアの鍵山優真(16)=星槎国際高等学校横浜=でフリー180・58点、合計257・99点。

 宇野は冒頭の4回転フリップを着氷。続けて単独の4回転トーループで着氷した。3本目は3回転半を降り、次に3回転ループはややバランスを崩した。ジャンプ5本目は4回転トーループ-2回転トーループとして着氷した。

 3回転サルコーからの連続ジャンプと続け、3回転アクセルからの3連続ジャンプは最後が1回転になった。

 コンビネーションをつけられなかったジャンプを後半にばん回するなどリカバリーも見せた宇野。演技後は柔和な笑顔も見せていた。

 宇野は全日本選手権を3連覇していたが、この3年間は羽生が出場していなかった。また、個人戦の同一大会で宇野が羽生を上回ったのは初。

 冒頭の4回転をはじめ、紙一重のところで着氷を決めていく演技となった。「全部危なかった。本当に危ないジャンプばかりでギリギリだった」と振り返りつつ、「ただ、最後まで伸び伸び滑ることができた。やっと自分のスケートが戻ってきた」と充実感も漂わせた。

 コーチ不在の時期もあり、GPファイナルには進めず。いろいろと模索したシーズンとなった。「ようやく自分のスケートがどうあるべきか分かった」と答えを見いだしたようでもあった。

 全日本選手権は「五輪より緊張する大会」と位置づける。「ベストを尽くせた選手も尽くせなかった選手もいる。結果として優勝で終われたけど、皆さんベストを尽くせたら結果は変わっていたと思う」と謙遜した王者は「去年みたいに世界選手権で1位を取るって思って行くつもりはない。楽しめるだろうなという状態でいきたい」と優勝で代表に内定した3月の世界選手権を見据えた。

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