逆襲へ、羽生結弦が2月四大陸でクワッドアクセル挑戦示唆「習得へのステップに」
「フィギュアスケート・全日本選手権」(22日、代々木第一体育館)
男子フリーが行われ、4年ぶりの出場となった五輪2連覇王者で、SP首位の羽生結弦(25)=ANA=はフリーはミスが響き、合計282・77点で2位に終わった。SP2位の宇野昌磨(22)=トヨタ自動車=が合計290・57点で4連覇を達成した。日本スケート連盟は終了後に来年3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)の代表を発表し、男子は宇野、羽生、田中刑事(倉敷芸術科学大)、女子シングルは紀平梨花(関大KFSC)、樋口新葉(明大)、宮原知子(関大)を選出。また同2月に行われる四大陸選手権(韓国、ソウル)の代表には男子が宇野、羽生、鍵山優真(星槎国際高横浜)、女子は紀平、樋口、坂本花織(シスメックス)を選出した。
羽生は平昌五輪のプレ大会だった17年大会以来となる四大陸に参戦することが決まった。「希望を出したのは、1つのステップとして出た方が自分としても成長できると感じたから。試合を出るごとに色んなことを経験して、吸収しながら強くなっていきたい」と、説明。欧州以外の代表が参戦する大会だけに「そこでネーサン(チェン)と当たるかも知れないし、まず今大会で負けてしまった昌磨という壁もある。思い切りぶつかりたい」と、見据えた。
習得に挑んでいる、まだ誰も成功例のないクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)への挑戦も示唆。「四大陸に出ることでそれも習得へのステップにしたい。圧倒的な武器が必要。(4回転)ルッツと1点しか違わないし、ルッツが跳べるなら2回跳んだ方がいいんじゃないかと思われるかも知れないけど、アクセルは今の僕のスケートを支えている芯。絶対に跳びたい。それを含めて四大陸をどれだけ成長の場にできるか」と、拳を握った。