柔道男子の日本代表が２４日、都内で合宿を公開した。１９６４年東京五輪中量級金メダリスト、岡野功氏（７５）の１時間半にわたる講義も行われ、リオデジャネイロ五輪７３キロ級金メダルの大野将平（２７）＝旭化成＝は五輪連覇に向かう東京への決意を新たにした。

　同氏は６５年リオ世界選手権も制し、体重無差別で争われる６７、６９年の全日本選手権も優勝。『昭和の三四郎』と称された伝説の柔道家から、『崩し』の技術などを伝授された。

　東京五輪前「親善試合で負けでもしたら、一般の人から『死ね』とか『国賊』とか、いっぱいお手紙をいただいて。何があっても負けられなかった」とのエピソードも耳にした。そして「ラグビー（Ｗ杯）ではないけど、人に感動を与えるような試合を」と期待もかけられた。

　大野は「私の柔道の最終地点と言っても過言ではない大先輩」と心酔。出場経験がある全日本もにらみ「勝った負けたではなく柔道界が盛り上がる。挑戦することに意義がある」と、無差別での戦いへの思いも口にした。