母校対決は姫野に軍配 中部大春日丘がリーチの札幌山の手に完封勝ち
「全国高校ラグビー・2回戦、中部大春日丘19-0札幌山の手」(30日、花園ラグビー場)
ラグビー日本代表FW姫野和樹の母校、中部大春日丘(愛知)が3トライを奪い、同リーチ・マイケルの母校、札幌山の手(北海道)に完封勝ちした。
開始20秒、フランカーの吉田柊也(2年)が相手のキックをチャージし、そのまま快足を飛ばし、ボールを押さえ、左中間へ先制トライした。
土砂降りの中、互いに粘りの守備。試合が動いたのは7-0の後半10分。モールから押し込み、最後はプロップの田中希門(3年)が右中間にトライで突き放した。さらに後半18分、CTBの笠井将英がゴール中央に飛び込みトドメを刺した。
12月、部と学校による2度の壮行会が行われ、姫野が激励しに訪れてくれた。その際に“代名詞”とも言えるジャッカルを伝授された。「低く、強い姿勢」と意識は高まった。
「チームとして狙っていこうと」と田中は後半、ジャッカルを何度も繰り出した。姫野の高校時代のトレーニングを聞き肉体も鍛え上げた。朝、授業前にバイクトレを入念。強靱な下半身で何度もタックルをさく裂。FW戦を制し敵キーマンの“リーチ2世”、No.8ヴェア・タモエフォラウ(3年)を封じた。
先制トライの吉田は10月に左肩を痛め、腕が上がらなくなった。2週間は右手だけの生活。地道なリハビリを乗り越えたどりついた大舞台。この試合が復帰戦となりいきなりビッグプレーだった。「親とかサポートしてくれた。最初のプレーでできてうれしかった」と、かみしめた。