ラグビー早大 関西王者・天理大から8トライ!6戦ぶり先発復帰CTB中野が躍動
「ラグビー大学選手権・準決勝、早大52-14天理大」(2日、秩父宮ラグビー場)
準決勝2試合が行われ、明大(関東対抗戦1位)と早大(同2位)が決勝に進出した。明大は東海大(関東リーグ戦1位)を29-10で下し、早大は自慢のBK陣の活躍などで天理大(関西1位)から8トライを奪い52-14で大勝した。決勝(11日、国立競技場)での早明対決は23季ぶり。明大は2連覇、6季ぶり決勝進出の早大は11季ぶり日本一を目指す。今季の対抗戦(昨年12月1日、秩父宮)では明大が36-7で早大に圧勝している。
早大が壁を1つ、乗り越えた。昨季は明大に4点差で敗れた準決勝。胸をすく8トライの猛攻で、優勝候補の一角・天理大を下した。SO斎藤直人主将(4年)は「去年この舞台で敗れて、去年のチームを越えようとやってきた」と胸を張った。
原動力の1人は、対抗戦も含めて6試合ぶりに先発復帰を果たしたCTB中野将伍(4年)だった。
前半19分、敵陣深い位置でスクラムからパスを受けて前進。後方のSO岸岡(4年)への倒れ込みながらのオフロードパスが、FB河瀬(2年)のトライを生む。同24分には右サイドを3人のタックルを受けながら突破。WTB古賀(3年)へオフロードパスを渡し、トライを演出した。
「久しぶりのゲームだけど、負けたら終わり。きょうのためにリハビリ中も準備してきた」。昨秋、練習中に右ふくらはぎを肉離れ。昨年9月15日の筑波大との対抗戦以来、6試合ぶりの先発だった。「理想は突破とラインブレーク、意識してやってきた」。186センチ、98キロの体格を生かして、前への勢いを作り続けた。
尊敬する選手はニュージーランドのCTBソニービル・ウィリアムズ(34)。「W杯でもソニービルのプレーをずっと見ていた。オフロードパス、体の強さはお手本。きょうは引きつけてオフロードパスを出せた」とW杯効果を口にする。
決勝の舞台は国立競技場。明大には対抗戦で大敗したが、中野は欠場していた。「まだベストじゃない。決勝でベスト以上。120%出せる準備をしたい」。打倒明大。11季ぶりの日本一へ、立役者となる。