常翔学園、逆転サヨナラ4強 生駒ロスタイム劇的トライ!離脱の親友埜村に劇勝届けた

 「全国高校ラグビー・準々決勝、常翔学園27-24京都成章」(3日、花園ラグビー場)

 準々決勝4試合が行われた。常翔学園(大阪第2)は、試合終了間際にWTB生駒創大郎(3年)が逆転トライを決め、京都成章(京都)を27-24で下して7年ぶりの準決勝進出を決めた。御所実(奈良)は東海大大阪仰星(大阪第3)に完封勝ち。桐蔭学園(神奈川)は昨年の決勝で敗れた大阪桐蔭(大阪第1)にリベンジした。東福岡(福岡)は流通経大柏(千葉)に大勝した。5日に行われる準決勝は抽選の結果、常翔学園-御所実、桐蔭学園-東福岡の顔合わせに決まった。

 最後に勝利の女神がほほえんだのはBシードの常翔学園だ。20-24と点差は4点。後半ロスタイム31分、敵陣の左中間をくぐり抜け、奇跡の逆転トライを決めたのはWTB・生駒。「人生の中で一番幸せな瞬間でした」と笑顔は尽きなかった。

 「一番初めにスタンドにいる埜村君にこの思いを伝えたい」-。

 生駒は花園を目指してきた親友の思いを背負ってグラウンドに立っていた。大会の約3週間前に行われた練習試合。背番号11、WTB埜村正章(3年)が足首を負傷した。それまでFBのリザーブメンバーだった生駒はこの日を境に高校入学後、経験のなかったWTBとしてメンバー入りし、11番を新たに背負う形となった。

 背負うのは番号だけじゃない。思いを背負い、生駒は埜村がつけていた白のリストバンドを左腕に着用する。「部室にあって、つけさせてくれとお願いした」。1年時から部内で特に仲が良く、今でも毎日連絡を取り合う間柄だという。故障をした後もSNSを通して「オレの分まで頑張れよ」と託された。

 生駒の執念のトライが実を結び、Aシードの京都成章を撃破した。第2、3試合には東海大大阪仰星、大阪桐蔭が敗れたなか、大阪最後の希望の光が望みをつないだ。

 準決勝の相手は再びAシードの御所実。今年の近畿大会第5代表決定戦で敗れた因縁の相手だ。「シード関係なしに負けられない。ワンチームになって戦っていきたい」。11番、そしてリストバンドを身につけて戦う生駒の冬はまだ続く。

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