元日本代表が決勝占う トーナメントはDFが鍵-鉄壁の御所実と試合巧者の桐蔭学園
準決勝2試合が行われ、初優勝を目指す御所実(奈良)は26-7で常翔学園(大阪第2)を下し、5大会ぶり4度目の決勝進出を決めた。前回大会準優勝の桐蔭学園(神奈川)は、東福岡(福岡)を34-7で圧倒。東福岡と両校優勝だった第90回大会以来9大会ぶり2度目、単独では初の頂点を目指して、2大会連続7度目の決勝の舞台に臨む。決勝での両校の対決は初。決勝戦は7日午後2時から行われる。六甲クラブ総監督で元日本代表WTBの東田哲也氏が準決勝を振り返るとともに決勝の見どころを語った。
◇ ◇
御所実と常翔学園の勝敗を分けたのは、ディフェンス力の差でした。準々決勝までトライを許していない御所実は、前評判どおり鉄壁の守りでした。常翔学園は前半13分に御所実のFB石岡君に大きくゲインされたように、走られてはいけない選手に走られるなど全体的にディフェンスが外されていました。
準々決勝の逆転勝利で勢いづいていたとこで、前半にミスボールからトライを許したことも痛かった。点差が開いてモチベーションが厳しくなったのではないでしょうか。
総合力の高い桐蔭学園は、試合巧者ぶりが際立ちました。風下の前半を14点リードで折り返し、風上の後半はキックを利用して敵陣に入る。セオリーどおり余裕の戦いでした。
攻めている時にミスが出た東福岡は、相手の圧力を感じていたのでしょう。15年W杯で南アフリカに日本が勝利した時のように、どんなカテゴリーでもトーナメントはディフェンスが鍵になります。
決勝はロースコアの勝負を予想します。総合力で桐蔭学園がやや上かと思いますが、ディフェンスは気持ちの部分が大きい。単独優勝を目指す桐蔭学園のモチベーションに対して、御所実の気持ちがピークになれば、面白い試合になるでしょう。