御所実 悲願初優勝まであと1勝 安田独走Tで流れグイッ“4度目の正直”でVへ

 「全国高校ラグビー・準決勝、御所実26-7常翔学園」(5日、花園ラグビー場)

 準決勝2試合が行われ、初優勝を目指す御所実(奈良)は26-7で常翔学園(大阪第2)を下し、5大会ぶり4度目の決勝進出を決めた。前回大会準優勝の桐蔭学園(神奈川)は、東福岡(福岡)を34-7で圧倒。東福岡と両校優勝だった第90回大会以来9大会ぶり2度目、単独では初の頂点を目指して、2大会連続7度目の決勝の舞台に臨む。決勝での両校の対決は初。決勝戦は7日午後2時から行われる。

 ディフェンスだけではない。自慢の堅守を誇示しながらの展開ラグビーで敵陣を突破する。御所実が5大会ぶり4度目の決勝進出。「成長させていただけたものを出していけたら」。竹田寛行監督(59)が次の決戦へ目を向ける。これまで3度の決勝はいずれも敗退。今度こそ悲願の初Vへ照準が定まった。

 風上の前半で主導権を握った。前半7分、ゴール前中央のラックからフランカー長船鉄心(3年)が先制トライ。さらに後半4分、WTB安田昂平(2年)が自陣10メートル付近から軽快なステップで相手4人を振り切りながらの独走トライでリズムを作る。後半15分に今大会4戦目で初めてトライを許したが流れは手放さない。完封こそならなかったが自慢の守備でリードを守った。

 体格で不利なら1人が複数の仕事をする。選手へ徹底して意識させたのは、例えばタックルで倒されても、常にその次のプレーを想定する「トリプル アクション」。この日の相手・常翔学園と比べFW平均体重は2・4キロ劣る。「大きな体をどうやって倒すか。1人が2つ3つの仕事を」。竹田監督が掲げてきた戦術が光った。

 胴上げしたい理由がある。就任してから自宅2階を寮として選手に住まわせてきた竹田監督が来年度に定年を迎える。「監督からいつも『楽しめ』と。しっかり楽しめて勝てた」と安田。節目を迎える前に、笑って優勝旗を贈りたい。

 初の栄冠へあと1勝。決勝で相対するのは春の選抜決勝で19-29で敗れた桐蔭学園だ。「最後までやりきる」と竹田監督。歓喜の瞬間を必ず教え子たちと共にする。

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