関学大アメフト鳥内監督「正直ホッとしている」退任会見 今後は指導者育成へ
関学大アメリカンフットボール部の鳥内秀晃監督(61)の退任会見が8日、兵庫県西宮市内の同大学で行われ、「ファイターズは自分の人生みたいなもの。こんなに長くやるとは思わなかった」など28年に渡った監督人生への思いを語った。
今季限りでの退任を表明して臨んだ2019年シーズンは、甲子園ボウルで早大を38-28で下し、2年連続30度目の優勝。監督最終年を大学日本一で終えた。「正直ホッとしている。毎年終わった瞬間から来年のことを考えていた。休んでいる暇がなかった」。やり残したことはあるかと問われると、「勝つチャンスがあるのに、勝たせてあげられなかった試合がたくさんさんある。今の自分だったらもうちょっとうまくできたかな、とかね」と率直な思いを述べた。
鳥内監督は大阪市出身。摂津高ではサッカー部でFWとして活躍し、1978年に関学大に入学。アメリカンフットボール部に入部し1年秋からディフェンスバック、キッカーとして試合に出場し4年時には副将を務めた。卒業後は米国にコーチ留学。帰国後、アシスタントヘッドコーチ兼守備コーディネーターとして指導を始め、92年に監督に就任。甲子園ボウルで優勝12回、2002年にはライスボウルを制した。
今後について「今は休憩」とし、「現場の指導よりも、指導の仕方を啓もうしたい。学生は自分の可能性をわからない。そこをもっとうまくできないか、力になれないかなと」と、次世代の指導者育成やコーチング理論の普及に意欲を示した。