野村忠宏GM金言授けた 五輪候補選手ズラリ!ミキハウス新春祝賀会
ミキハウスの新春祝賀会が10日、大阪市内のホテルで開催された。カヌー男子のカナディアンシングルで東京五輪代表に内定しているリオデジャネイロ五輪銅メダリストの羽根田卓也(32)、空手の形女子の14年、16年元世界選手権王者で、東京五輪代表を確定させている清水希容(26)らが出席。柔道男子60キロ級で五輪3連覇を果たしたミキハウススポーツクラブの野村忠宏GM(45)があいさつで選手に金言を授けた。
五輪イヤーに授けられたレジェンドからの一言一句には重みがあった。96年アトランタ、00年シドニー、04年アテネで3連覇を果たした野村GMのあいさつ。壇上で後ろから見つめていた羽根田や清水らの背筋はピンと伸びていた。
「選手に言いたいのは、代表になって満足していてはだめ。アスリートは自分のやるべきことをやって目標を勝ち取る。ある種、勝利至上主義者と言われる。それはいいと思う。アスリートは出るからには勝ちたい」
ミキハウスに所属する選手は現在、昨年の世界選手権レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級金メダルの文田健一郎ら4人が東京五輪代表に内定。代表に確定している清水ら、22人が内定を得るための戦いに挑んでいる。金メダルを狙える選手もいるだけに、野村GMの口調が熱くなるのも必然だった。
1000人を超える出席者への要請も忘れなかった。「選手に『頑張れ』『応援している』と声をかけながら、いい意味でのプレッシャーを与えてあげてほしい。プレッシャーを喜びにして、自分の力に変えないアスリートは勝てない」。金メダルが当たり前とされる柔道。重圧の中で3連覇した言葉には説得力があった。
清水は「背中を押された気持ち。大事なところでしっかり勝てる選手になりたい」と、思いを新たにした様子。開幕まで半年余り。授けた金言がメダルへの道筋をつけそうだ。