大鵬の孫・納谷10代最後の場所で白星発進「負けより勝ちが多い年に」
「大相撲初場所・初日」(12日、両国国技館)
“昭和の大横綱”大鵬(故人)の孫で元関脇貴闘力の三男・東幕下5枚目納谷(19)=大嶽=が元幕内千代の国(九重)を突き出して白星発進した。
スピードのある実力者相手に一歩も引かなかった。立ち合い、圧力勝ちすると、怒とうの突き。相手の引きも落ちず、回り込みも許さず、相手を正面に置き攻め切った。
「しっかりはじけたので良かった。張りと引き、思い切り何か来ると思っていた。自分が対処できる間合いを取るようにしていた」と会心の白星だった。
10代最後の場所で13日は成人の日。「毎日思っていることは負けたくない。負けより勝ちが多い年にしたい」と誓い。同学年の琴勝峰(20)=佐渡ケ嶽=、豊昇龍(20)=立浪=は一足早く、十両に上がった。「悔しいのもあるけどかっこいい。稽古場は(関取以上が着用する)白のまわし締めて。自分も早くというのはある」。今場所、十両昇進の可能性は十分にある。
中日の19日は13年に亡くなった祖父・大鵬の命日。元日には部屋で祖父の墓参りで手を合わせた。「(場所後に)いい報告ができたらいい」と話した。
弟の夢道鵬(18)=大嶽=がこの日、序ノ口で白星デビュー。「部屋でも弟が1番、四股を踏んでいる。マジメ。手を抜けない子なので負けないように、見習っていきたい」。兄弟、切磋琢磨(せっさたくま)し、出世を目指す。