元卓球五輪代表の岸川聖也「スッキリしてる」第一線退きコーチ業集中へ
「卓球・全日本選手権」(15日、丸善インテックアリーナ大阪)
男子シングルス3回戦が行われ、2008年北京、12年ロンドン五輪代表の岸川聖也(32)=ファースト=が西康洋(明大)に2-3で敗れた。全日本選手権への出場は今回が最後と明言しており、これが“引退試合”となったが、「スッキリしています。悔いはない」と晴れやかな表情。今後、実業団の試合に出る可能性はあるものの第一線からは退く。
ダブルスでは水谷隼とのペアで歴代最多の4連覇を含む5度の優勝を誇るなど、一時代を築いた功労者が最後の全日本を終えた。初戦をフルゲームで制し、3回戦も接戦となったが惜敗。「緊張感のあるいい大会。ただ、僕は世界の選手を相手に戦ってきた経験、自信があるので、日本人同士で戦うのは好きではなかったので(これが最後で)スッキリしてます」と心境を語った。
ジュニア時代からドイツに渡り、日本男子に欧州卓球の流れを持ち込んだ。国際舞台では2度の五輪を経験。世界選手権では水谷とのダブルスや団体戦で計7個の銅メダルを獲得するなど活躍したが、近年は日本代表から引退していた。
昨年8月からは男子日本代表のコーチにも就任した。「東京五輪もあるし、選手が少しでもいいパフォーマンスをできるようにやっていきたい」。指導者として国際舞台での経験を伝えていく。