高梨沙羅が今季最高2位 雪不足で開催危機も…4戦ぶり表彰台で感謝
「ノルディックスキー・ジャンプ女子W杯」(17日、蔵王)
高梨沙羅(23)=クラレ=が92・5メートル、91・5メートルの合計215・0点で今季自己最高の2位に入った。高梨の表彰台は19年12月の第2戦以来で今季2度目、通算99度目となった。第5戦でW杯初優勝のエバ・ピンケルニヒ(オーストリア)が97・5メートル、95・5メートルの232・3点で2連勝。丸山希(明大)は12位、伊藤有希(土屋ホーム)は15位、勢藤優花(北海道ハイテクAC)は16位、岩渕香里(北野建設)は20位だった。
助走姿勢の改善が好結果につながった。4戦ぶりの表彰台に、高梨から思わず笑みがこぼれた。「雪が少ない中で、たくさんの人が頑張ってこの試合ができた。少しは恩返しになるかな」。雪不足で開催が危ぶまれただけに、感謝の言葉に実感がこもった。
横川ヘッドコーチによると、助走の際に下がりがちだった尻を高い位置に保てるようになったことでスムーズに空中姿勢に移行できるようになった。空中でのスピードのロスが減り、飛距離が伸びてきた。高梨は「課題にしていたアプローチがはまりつつある」と手応えを口にする。
トップとは飛距離換算で約9メートルの差をつけられ、飛躍の完成度は「40パーセントくらい」と言う。模索は続くが、表彰台に上がったことは今後の弾みとなりそうだ。