豊ノ島が5敗目「中日で五分に持っていきたい」
「大相撲初場所・8日目」(19日、両国国技館)
元関脇で東十両11枚目のベテラン、豊ノ島(36)=時津風=が琴勝峰(佐渡ケ嶽)の小手投げに屈し5敗目(3勝)を喫した。
もろ差しになり攻勢に出たが、投げの打ち合いでわずかに先に落ちた。「形を作ってるから。こういうのは惜しい、もったいない。中日で五分に持っていきたい」と悔しがった。序盤を思えば、体も動いてきた。「徐々に相撲が良くなってきている」とうなずいた。
前日は通算700勝。「自分自身ではすごい」と言うが、同日には同学年の幕内琴奨菊(佐渡ケ嶽)が歴代10位の幕内698勝を達成。「(入門から)常に意識し何かと比べられてきたキク(琴奨菊)とこんなに差が開いているんだな」と悔しさもあった。
横綱白鵬(宮城野)の通算1147勝、幕内1053勝(ともに歴代トップ)も700勝をしてみてすごさを実感する。「両横綱、キクに次いで現役4位。自分自身では立派だと思っているよ。だけど、いろんなこと比べたらダメ。こんなにやってここかと」と、素直に喜べない記録への思いを口にした。