マラソン・松田瑞生“非厚底”で大一番!五輪切符へ伝説シューズで挑む
「大阪国際女子マラソン」(26日、ヤンマースタジアム長居発着)
東京五輪代表残り1枠を争うMGCファイナルチャレンジを兼ねる大阪国際女子マラソンを前に、有力選手たちが25日、大阪市内で最終調整を行った。現在、マラソン界をナイキ社の厚底シューズが席巻する中、18年大会覇者の松田瑞生(24)=ダイハツ=は、伝説の職人・三村仁司氏作のニューバランス社の非厚底シューズで挑む。高橋尚子、野口みずきら五輪金メダリストを支えた匠(たくみ)の逸品とともに五輪切符を狙う。
マラソン界をのみ込む流れに、一矢報いる快走となるか。“厚底ブーム”が席巻する中、松田は高校1年生の時から使用する三村氏が作った非厚底シューズで大一番に挑む。
「めっちゃ連絡きます。三村さんの愛が伝わりすぎてます」。松田は両足に外反母趾(ぼし)を抱えるため、既製品では合わず、三村氏の着用感を重視した靴を愛用してきた。
現在、男子は有力選手はほぼナイキの厚底を使用。ただ、日本女子は昨秋のMGCでも10人中1人だったように、その流れはまだ及んでいない。その理由を日本陸連関係者は「日本には神話があるから」と話す。高橋、野口が三村氏の作った薄底で五輪金メダル。その伝説が強烈な印象として刻まれている。今回も松田、小原、福士の有力3選手は非ナイキの予定だ。
ただ、期待されるようなタイムが出なければ、女子にも厚底旋風がくる可能性は高い。まず設定記録の2時間22分22秒突破なるか。「やれることはやった」と松田。五輪切符とともに、シューズ戦争の行方も左右する一戦になるかもしれない。