ペースメーカー新谷が設定突破に一役 高速でけん引、松田も「ウソやん、速いで」
「大阪国際女子マラソン」(26日、長居陸上競技場発着)
東京五輪代表の残り1枠を争うMGCファイナルチャレンジを兼ねて行われ、MGCで4位だった松田瑞生(24)=ダイハツ=が、2時間21分47秒で優勝。設定記録の2時間22分22秒を突破した。松田の設定記録突破にペースメーカーを務めたハーフマラソン日本記録保持者の新谷仁美(31)=積水化学=が一役買った。
MGC3位の小原怜(29)=天満屋=は2時間28分12秒で13位に終わった。リオデジャネイロ五輪代表の福士加代子(37)=ワコール=は、25キロ付近でリタイアした。
19日に米ヒューストンで日本記録を14年ぶりに更新した新谷は、ナイキの厚底シューズを履いて1キロ3分20秒で12キロまでレースを引っぱる予定だった。しかし、本人が「予定より速いペースとなり、キロ2、3秒は速くなっていたと思う」と振り返った通り、最初の1キロを3分18秒で通過するなど予定よりさらに高速で選手を引っぱった。
松田は「ウソやん、速いで、と思ったら、(新谷が)余裕だよ。いいよ、いいよと言ってきた」と苦笑い。新谷は「うまくコントロールできなかったが、結果的に松田さんが設定記録を破ってくれてよかった。福士さんや小原さんにとってはこのペースの速さが影響したと思うので、少し責任を感じています」とコメント。松田については「本当に力強い走り」と振り返り「私も五輪に向かって頑張っていきたい。一緒に行けるようにしたい」と刺激を受けたようすだった。