神鋼 震災から25年一丸、サントリー返り討ち 山中「ラグビー部は背負っている」

 「ラグビー・トップリーグ、神戸製鋼35-29サントリー」(26日、ノエビアスタジアム神戸)

 神戸製鋼は昨年の日本選手権兼トップリーグ順位決定トーナメント決勝で破ったサントリーを35-29で返り討ちにした。日本代表FB山中亮平(31)が1トライを挙げるなど奮闘。連覇に向けて、ホームで開幕3連勝を飾った。サントリーは2敗目(1勝)。キヤノンはNECに38-12で快勝し、2勝1敗とした。

 スタンドを埋めた2万6312人の大観衆を前に桜戦士らしい躍動を見せつけた。FB山中は「タフなゲームだったが、勝ち切れたのは良かった」とサントリーを返り討ちにし、神戸製鋼を開幕3連勝へ導いた。

 会場が一番の盛り上がりを見せた。前半24分、自慢の快足で左サイドを豪快に突破して反撃のトライ。「特別なことはしていない」と振り返ったが、開始早々に先制され重苦しかったムードを一蹴した。そこから相手に的を絞らせない速い細かいパス回しを展開。同35分、フランカーのフランクリンの逆転トライを呼んだ。

 負けられない理由があった。17日に阪神・淡路大震災から25年となり、それ以降では初のホームゲーム。チーム全体で震災当時の映像を見て、被災者の話も聞き、この一戦に向けて気持ちを作ってきた。

 マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたプロップ中島は「震災から25年、勝ったことが一番良かった」。SOカーターは「(神戸の復興を支えた人へ)プレーで感謝を伝えた」と思いを語った。今季のジャージーには震災直後に緊急停止し、約2カ月半で復旧した「第3高炉」があしらわれている。「(復興を)ラグビー部は背負っている」と山中。神鋼フィフティーンの連覇への意志は固い。

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