徳勝龍「青木さんは1000万円」V当日に宇良の発言でプレッシャー

 大相撲初場所で初優勝を果たした幕内徳勝龍(33)=木瀬=が27日、都内の部屋で優勝一夜明け会見を行った。00年春場所の貴闘力以来20年ぶり幕尻V。相撲発祥の地、奈良県に1922年の鶴ケ浜以来98年ぶり、優勝をもたらした。

 お祝いメール、電話は「500件くらい」とビックリの数で返信がおぼつかない。

 家族に感謝しきりで千恵夫人(33)は場所中、平静に接してくれた。「嫁は常に同じというか、自分は後半、家で緊張してたけど、嫁はひょうひょうとしていた。女性は強いなと。家では相撲の話はしない。勝っても負けてもいつも通りしてくれる。家では本当、リラックスできた」。

 優勝インタビューでは「自分なんか優勝していいんでしょうか」、「優勝争いは意識することなく…、うそです、めっちゃ意識してました」と爆笑をさらい、盛り上げた。

 「風呂場で練習した。関西魂が出た。関西の人は笑かそうとするので。(会場)は笑ってくれてましたか」とウケ具合を気にした。

 関西魂として、インタビューでボケないのはありえない。「常に家でも笑いはあった。聞くだけでなく突っ込む。母が『突っ込まんか』とよく言っていた。おもろい家族です」とうなずいた。

 千秋楽、優勝し男泣きした徳勝龍だが、奈良市役所でパブリックビューイングしていた父・青木順次さんも同じ時間に号泣。「一緒のタイミングで泣いてた。そこも似るのか」と、不思議な父子の縁に笑った。

 前日は元幕内の業師で弟弟子の宇良が序二段の優勝決定戦に出る前に「和輝(宇良の本名)、緊張しているのか」と声をかけた。すると宇良からは「僕は(優勝賞金)20万円ですけど、青木(徳勝龍の本名)さんは1000万円ですからね」とより緊張を高める発言。「言うなー!」と千鳥のノブばりに全力で突っ込んだという。

 お笑い番組もよく見る。さらば青春の光、東京ホテイソンに今ははまっている。昨年末のM-1といえば無名のミルクボーイのV。長い苦労を乗り越えて優勝の姿は徳勝龍にも重なる。

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