石川佳純、東京五輪の開会式「出たいです」過去2大会は不参加
卓球女子で東京五輪代表の石川佳純(26)=全農=が27日、今年の国際大会初戦となるワールドツアー・ドイツ・オープン(28日開幕、マグデブルク)に出場するため、羽田空港から出発した。シングルス、ダブルス(平野美宇とペア)の2種目で五輪本番を見据えた戦いに臨むが、「昨年は楽しんでやろうと思って頑張ったけど正直できなかった。今年は残り半年、レベルアップしていけるように楽しんで試合をしたい。(試合に)勝っても負けても五輪につなげていきたい」と“エンジョイ”を成長するためのテーマに掲げた。
楽しまないと強くなれない。昨年は1年間の壮絶な代表レースを戦い、重圧の中で心身をすり減らした。結果を求めるあまりミスを恐れ、リスクを負ったプレーもなかなかできなかったという。ただ、代表切符を勝ち取った今は「楽しんで試合をして成長を感じながらやることが大事」と思い至るようになった。
今月の全日本選手権では決勝で敗れたものの悲壮感はなかった。「負けて『あ~ダメだ』というより、『反省しなきゃいけないな』という前向きな気持ちになれた」。昨年は新たに取り組んでいるサーブレシーブなどの技術を実戦で試す余裕がなかったというが、失敗も含めて楽しむ余裕があればプレーの幅も広げられる。「今年は練習していることを積極的に出していって結果につなげていけるように。勝負どころで勝負していけるようにしたい」と、スッキリした表情で展望を語った。
五輪開幕まで半年を切り、日本選手団が開会式等で着用する公式スーツも発表された。石川は12年ロンドン、16年リオデジャネイロの過去2大会は翌日から試合のため開会式に参加したことはないが、今回は自国開催とあって思いも格別。「せっかくなので(開会式に)出たいです。(現役での自国五輪は)もう一生ないことなので」と初参加を切望していた。