国母和宏被告に有罪判決 懲役3年執行猶予4年 裁判長から説諭「自分を律して」
米国から大麻を密輸したとして大麻取締法違反などの罪に問われた元五輪代表のプロスノーボーダー、国母和宏被告(31)に東京地裁は28日、懲役3年、執行猶予4年(求刑懲役3年)の判決を言い渡した。
黒のスーツに黒のネクタイ。パーマがかかった短めの髪に、鼻の下とあごにひげが蓄えられた姿は、8日の初公判の時と同じだった。村田千香子裁判官から懲役3年、執行猶予4年が言い渡されると、証言台の前に立っていた国母被告は微動だにせず、はっきりとした声で「ハイ」と答えた。
判決理由で、村田裁判官は「10年以上にわたり常用し、大麻との関わりの深さは顕著で、再犯に及ぶ恐れも否定できない」と指摘。その上で、国母被告が今後は違法なことはしないと述べていることや、妻が支えていく意思があることなどから、刑の執行を猶予した。
村田裁判官は判決言い渡し後、「一言、言っておきたい」と切り出した。続けて「スノーボードでの素晴らしい功績がありながら、犯行に及んだのは残念。スノーボードでの功績で注目されるように、自らを律していってほしい」と諭すと、国母被告は言葉を発することなく、じっと聞き入っていた。