日本ラグビー協会は２９日、東京都内で１５人制日本代表記者会見を行い、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ（ＨＣ）、藤井雄一郎強化委員長が出席。史上初の８強進出を果たした１９年Ｗ杯日本大会を振り返り、２３年Ｗ杯フランス大会に向けての展望を語った。

　日本の躍進を支えた言葉がチームスローガン「ＯＮＥ　ＴＥＡＭ」だった。ジョセフＨＣは「このスローガンを今後どうかというところですけど、「ＯＮＥ　ＴＥＡＭ」を追求するというところはその通りです」と表明。４年後に向けてさらに「ＯＮＥ　ＴＥＡＭ」を成熟させ、進化させるイメージを描いた。

　「ＯＮＥ　ＴＥＡＭ」は昨年の流行語大賞に選出されたように、日本中に浸透した言葉でもあった。「『ＯＮＥ　ＴＥＡＭ』という言葉は非常にキャッチーで日本で取り上げていただいたことは私も知るところ」と母国ニュージーランドに滞在中だったジョセフＨＣの耳にもその一報は届いていた。

　「『ＯＮＥ　ＴＥＡＭ』になるためにいろんな要素があると思います」と切り出し、Ｗ杯を通じて作り上げたジョセフＨＣなりの「ＯＮＥ　ＴＥＡＭ」になるための考えを明かした。

　「互いのためにプレーすること、互いのために全力でコミットメントすること、リーダー陣が影響し合っていること、プレッシャーの中でもリーダー陣が自信をもって判断できること、選手たちのゲームが終わったときの姿勢や態度、そういったもの全てが『ＯＮＥ　ＴＥＡＭ』にあって、そういった要素が、今回われわれが成功できた要因であり、日本の皆さんファンが応援してくださった理由だと思います」。

　今後の４年間もスローガンは変わらない。ただ、これまで以上のものを求めていく。「この４年間でこれをよりよいものにしていきたい。これまでの代表チームからトンプソン選手のように引退する選手もいれば、ケガをかかえる選手もいるので、当然新しい選手も出入りする。次のグループを誰にしていくかというのを決めていかなければいけないんですけど、その中で追求していきたいですし、新しいグループをこれから考えてくることは楽しみなところです」。

　新生ジャパンは「進化型ＯＮＥ　ＴＥＡＭ」で４年後の大舞台を目指す。