ジョセフHC、代表強化に不安も吐露 除外サンウルブズに「貴重な舞台だった」
日本ラグビー協会は29日、東京都内で15人制日本代表記者会見を行い、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(HC)、藤井雄一郎強化委員長が出席。史上初の8強進出を果たした19年W杯日本大会を振り返り、23年W杯フランス大会に向けての展望を語った。
さらなる躍進を目標に臨む新たな4年。「わくわくする」と高揚感を口にしたジョセフHCだが、強化に対する不安もあった。「ひとつ心配を申し上げますとスーパーラグビー(SR)の参戦はこれから先はなくなるということです」と話した。
SRは南半球のラグビー世界最高峰リーグで、参戦している日本チーム・サンウルブズが、20年度限りで除外されることが現時点で決まっている。
ジョセフHCは「SRは選手たちによりタフな、ハードな試合を経験する貴重な舞台だったんです。SRという大会が代表の強化に非常に影響していたのは確かだった」と言う。世界トップクラスの相手と肌を合わせる絶好の強化の機会を失うことになる。
藤井強化委員長はSR除外後の強化方針として「トップリーグがどのレベルまで上がるのか、国内だけでいいのか、そうでなければバッティングしないようにして海外の遠征の中で代表を強化していく。基本的には強化の形は必要だということです」と話すにとどまった。
また、ジョセフHCは「私自身の考え方としては、トップリーグと国際試合とのスケジュールとが重複しないことが必要だと思う。16年当時は重複していた。TLと代表選手が同じ選手でやっているわけですが、スケジュール的に機能していなかったので考える必要がある」と理想的な強化へ日程面にも注文をつけた。