ナイキ“厚底シューズ”一部OK!? 全面禁止見送りへ…世界陸連31日見解
陸上長距離界で男女マラソンの世界記録更新など好タイムが続出した米スポーツ用品大手ナイキの「厚底」シューズ「ヴェイパーフライ(VF)」を巡り、世界陸上競技連盟(世界陸連)が新規則で禁止するとされた問題で、英紙ガーディアン電子版は29日、全面的な禁止を見送られる方針だと伝えた。
世界陸連は31日に見解を表明する予定。同紙は「物議を醸すナイキのVFは禁止を逃れるが、シューズの規制は厳しくなる」と題して報じ「世界陸連はVFについて全面禁止を課すことはない」と、現在、市場を席巻しているピンク色のモデルなどが印象的な「ズームX ヴェイパーフライネクスト%」は、少なくとも東京五輪後までは禁止されないという見方を示した。
一方で男子の世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ(ケニア)が昨秋の非公式レースで、人類初の2時間切りとなる1時間59分40秒を出した際に履いていたプロトタイプ「アルファフライ」については「不明」とした。同モデルは3月の東京マラソンや、4月のロンドンマラソンで有力選手が好タイムを狙って着用する可能性が報じられている。
また、世界陸連はシューズ規定を強化する方針で、東京五輪が終わるまで新たなシューズ技術の導入を一時停止し、ナイキと他社製品の利点を比較評価するプロジェクトを立ち上げるという。将来的には新たなシューズを大会で使用する前に企業側が試作品を提出し、世界陸連の承認が必要になるとしている。
また、英テレグラフ紙も「VFは問題ない」と、報じた。