吉田祐也が日本勢最高3位!箱根Vの輝き再び 瀬古リーダーから高評価
「別府大分毎日マラソン」(2日、大分市営陸上競技場着)
初マラソンの吉田祐也(22)=青学大=が2時間8分30秒で日本勢最高の3位となった。優勝はハムザ・サリ(モロッコ)で2時間8分1秒。吉田は39キロすぎに先頭に立つなど海外招待の2選手と優勝争いを演じたが、終盤で突き放された。視覚障害女子は東京パラリンピック出場を確実にしている道下美里(三井住友海上)が、自身の持つ世界記録を1分52秒更新する2時間54分22秒で優勝した。
年始の箱根駅伝で青学大の2年ぶり総合優勝に貢献した吉田が、初マラソンでも輝いた。日本学生記録の2時間8分12秒には18秒届かなかったが、日本勢トップの3位。「充実した準備ができたので、自信を持って走れた」と達成感に浸った。
38キロ手前から外国人選手2人と競り合うと、積極的に仕掛けて一度は先頭に立った。すぐに追い付かれ「40キロ以降は足が止まった」と苦笑い。それでも「初マラソンなので失敗してもいいと思っていた。後悔はない」と晴れやかだった。
4年生で初出場した箱根路は4区で区間新記録をマークした。一般企業に就職が決まっており、当初は競技生活に区切りをつけるはずだったが好タイムで潜在能力を示した。
日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーも「2024年(パリ五輪)に向けても戦力になる」と高く評価。吉田は「競技者としての覚悟があるのかを自問自答したい」と慎重に構えた。