女子飛び込み・板橋美波が1年5カ月ぶり復帰…最も簡単な技から一歩
「飛び込み・国際大会派遣選手選考会」(6日、東京辰巳国際水泳場)
女子高飛び込み準決勝で、リオデジャネイロ五輪8位の板橋美波(20)=JSS宝塚=が2018年9月の国体以来となる個人種目に臨み、306・20点の13人中2位で8日の決勝に進出した。東京五輪代表を決めている荒井祭里(19)=JSS宝塚=が343・55点でトップ。男子板飛び込み準決勝は、荒木宥図(ゆうと)=NSP=が399・60点で首位。東京五輪出場が決まっている坂井丞(ミキハウス)が389・60点の4位で突破した。
板橋は1年5カ月ぶりの復帰を最も簡単な技から飾った。予選1本目は前方に半回転して入水するだけの「101B」。前宙返り4回半抱え型(109C)を成功させたことのあるエースにとっては簡単すぎて、試合で飛ぶのは初めてだったが「緊張して足が震えた」という。
準決勝は前方に3回転半する「107B」に難易度を一気に上げて成功。それでも逆立ちから飛び込む技では失敗し「初めは楽しさがあったが、今は『何でできないんだ』という悔しさがある」と勝負師の顔をのぞかせた。
18年4月に網膜はく離で手術し、昨年3月には左すねの疲労骨折で手術。昨シーズンを棒に振った。個人で2大会連続の五輪切符を懸け、まずはこの大会で結果を残し東京五輪最終予選を兼ねるW杯(4月・東京)に駒を進めなければならない。決勝に向けて「自分が何としても(W杯出場権を)取りたいが、今日の内容では取れない」と気を引き締めた。