飛び込み・板橋美波が個人五輪絶望的 逆立ちで失敗…悔し涙止まらず
「飛び込み・国際大会派遣選手選考会」(8日、東京辰巳国際水泳場)
女子高飛び込み決勝で、リオデジャネイロ五輪8位の板橋美波(20)=JSS宝塚=は3位で、東京五輪最終予選を兼ねたW杯東京大会(4月21~26日、アクアティクスセンター)の出場権を逃し、個人種目での五輪出場が絶望的となった。1位は東京五輪代表の荒井祭里(19)=JSS宝塚=で、2位に安田舞(17)=エリートアカデミー=が続いた。男子3メートル板飛び込み決勝は須山晴貴(21)=島根大=が1位。
一つのミスが、東京へと続く個人種目の道を閉ざした。2本目の後ろ倒立2回転1回半ひねり自由型。板橋は逆立ちで失敗して22・40点にとどまった。5回の演技の合計点による争いで、致命的な失敗を犯した。
一昨年の4月に右目の網膜はく離の手術をした影響で、逆立ちへの不安を抱えていた。大会に向けて、感覚が悪かったと打ち明け「当然だなと。終わってからああだこうだと言っても遅い…」と切り出すと、涙が止まらなくなった。
昨年3月には左足疲労骨折の手術もした。痛みとも戦った今大会。初日に同門の荒井と組んだシンクロ高飛び込みはW杯の代表入りを確実にしており、シンクロ種目での東京五輪代表には前進している。
最後の後ろ宙返り2回半1回半ひねりえび型は、全12人の各演技の中で最高の80・00点をたたき出した。「シンクロに切り替えてやっていきたい」。リオ五輪8位入賞の片りんを見せつけた実力者は、二人三脚でのメダルを見据えていく。