高木美帆がまさかの4位 本来の力発揮できず…厳しい現実に「消化できない」
「スピードスケート・世界距離別選手権」(16日、ソルトレークシティー)
女子1500メートルで世界記録保持者の高木美帆(25)=日体大助手=は1分51秒58で4位だった。高木菜那(日本電産サンキョー)が8位、小平奈緒(相沢病院)は9位。イレイン・ブスト(オランダ)が1分50秒92で優勝した。男子1500メートルは一戸誠太郎(ANA)が日本新記録の1分42秒36で6位となった。マススタートは女子で高木菜が4位、男子で土屋良輔(メモリード)が9位だった。
本来の力を発揮できずに、目指してきた大会が終わった。世界記録を持つ女子1500メートルのタイトルに執念を燃やした高木美は、まさかの4位。「うまく消化できない」と厳しい現実に声を落とした。
スタートから持ち前の伸びやかさを欠いた。「間違いなくトップスピードが出せていない」と湯田監督。いつもはギアを上げる後半も脚が重く、ゴール後は両膝に手をついてうなだれた。
オランダのエース、ブストが平昌五輪から3年連続で頂点に立った。普段は互角に戦えているライバルに、大一番ではかなわない。その理由は分からない。「めちゃめちゃ苦い汁を飲んでいるような感じ」。天才と呼ばれる日本の第一人者は、深い失意をそう表現した。