“霊長類最強”沙保里さんエキスで金ラッシュ!? 五輪公式ウエアを発表
東京五輪・パラリンピックで日本選手団が表彰式や選手村などで着用する公式スポーツウエアが21日、都内で発表された。スポーツ用品メーカーのアシックスが供給したもので、一般の人や選手らから不要になった衣料を回収して再生。レスリング女子で五輪3連覇を成し遂げた吉田沙保里さん(37)から提供された練習着も含まれており、生まれ変わった公式ウエアがメダル量産を後押しする。
霊長類最強女子を作り上げた微粒子がちりばめられた。現役時代、吉田さんが頻繁に身につけていた練習着が、東京五輪・パラリンピックの日本選手団公式ウエアへと生まれ変わった。
ジャケットなどの公式ウエアは、表彰式や選手村など大会時に着用する。お披露目となった発表会。壇上には東京五輪のスポーツクライミング男子代表の楢崎智亜(TEAM au)や、柔道女子78キロ超級代表の素根輝(環太平洋大)ら、金メダルも狙うアスリートがズラリと顔を並べた。
「私がよく着ていたウエアが生まれ変わって、本当にうれしく思う。みんなの思いが詰まったウエアを着て、気持ちを強く持って最高のパフォーマンスが出せるように頑張ってほしい」。続けて司会者から「すごい力になりそう…」と振られた吉田さんは「霊長類最強なんで。みなさんにちょっとずつ入っていると思う」と、ウエアに込めた思いを打ち明けた。
アシックスは昨年、一般の人や選手らから不要になったウエアを回収し、再利用するプロジェクトを立ち上げた。約4カ月で約4万トン分が集まり、分解して糸を紡ぎ、生地へ。吉田さんは練習着を提供した。
色は日の出の力強さを表現した鮮やかな赤の「サンライズレッド」。楢崎は「応援というのは力になる。直接激励を受けて、さらに緊張感が高まった」と、パワーをもらった様子だった。
吉田さんの汗と涙が染みこんだ公式ウエア。五輪3連覇のエキスがアスリートを後押しする。