徳勝龍が“監督代行”「しっかり言わせてもらった」恩師伊東監督急逝の近大で合同稽古
「大相撲春場所」(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)
初場所で初優勝した幕内徳勝龍(木瀬)、関脇朝乃山(高砂)、幕内宝富士(伊勢ケ浜)、志摩ノ海(木瀬)、十両朝玉勢(高砂)ら近大OB力士が23日、大阪府東大阪市の母校で同部現役選手らと春場所前恒例の合同稽古を行った。
初場所中の1月18日に近大の名将、伊東勝人監督が55歳の若さで急逝。この日、稽古場の上がり座敷中央には遺影と花が飾られ、監督の座布団も置かれた。中高生含む現役選手34人、OB7人の追悼稽古となった。
徳勝龍は土俵周りに立ち、後輩らの稽古を厳しく見守った。「声出せ」、「足出せ」、「目に出ろ」などゲキ。1人1人に適切な助言も送った。
「同じ稽古をするなら気合の入った稽古をしてほしいから、うるさく言ってしまった。勝って欲しいから。何も思わないなら何も言わない。監督がいないのは本当にさみしい。監督がいれば監督が仕切ってやるけどいないから。稽古場でダラダラやるのは嫌いなので。集中してやって欲しかった。その面では僕がしっかり言わしてもらった」。監督から教わった数々を思い、“監督代行”を務めた。
監督不在の後輩らを心配。「動揺はあると思う。新入生も不安に思うこともあると思う。僕らOBができるだけ力になりたい。最終的にインカレで優勝すること。どっかで監督は見てくれている。でも卒業することが大事。近畿大の相撲部なんだから。勉強も頑張ってほしい」と、先輩としてエールを送った。