東京五輪まであと150日 聖火ランナー・朝原宣治氏「ダッシュかまそうかな」

 東京五輪開幕まであと150日。各競技、種目の代表選手選考が大詰めを迎えつつある中、3月26日には福島県から聖火リレーがスタートする。47都道府県を移動日を含めて121日間で巡る一大イベント。続々と内定しているランナーたちは、どんな願いを込めて聖火を運ぶのか。兵庫県を走る2008年北京五輪男子400メートルリレー銀メダリストの朝原宣治氏(47)に思いを聞いた。以下、朝原氏との一問一答。

  ◇  ◇

 -聖火ランナーに選ばれた気持ちは。

 「すごく名誉なことで、光栄に思います。五輪は特別なイベントです。いろいろな人たちが元気になったり、幸せになるきっかけになればと思っています」

 -ゆかりのある兵庫県内を走ることについては。

 「やっぱり、生まれ育ったところでするのはうれしいですね。幼少期から高校生まで過ごし、どこを走るか分からないけど、慣れ親しんだ街を走れるのはうれしいです。知り合いとかにも来てもらえると思いますので。両親も楽しみにしています」

 -聖火ランナーにはどのようなイメージを持っているか。

 「選手時代は人ごとのような感じでした(笑)。引退して、東京に五輪がきて、自国開催で…。確かに聖火リレーって良さそうだな、と初めてそこでピッときました」

 -約200メートルの走行距離に込める思いは。

 「ダッシュをかまそうかなと(笑)。火が消えないようにして(笑)。ゆっくり走りますよ。タイムを計られていたらちょっと速くなるかも(笑)。でも、200メートルなのであっという間ですよね。いろいろな人たちのいろいろな思いが伝わってくる聖火ですので、その火に私の思いも込めて、次の人にちゃんと託したいですね」

 -走っている最中に何かをしてみよう、などと考えたりしているか。

 「知っている人とかが声をかけてくれたりするかな、とは思っていますけど。そんなに緊張する場面ではないと思うので、周りを見ながらだれがいるかな、みたいな感じで。手を振っていい雰囲気なら振りますし、真面目モードだったら真面目に真剣な顔をして走ります。実は1964年の聖火リレーを映像で見たんですよ。『聖火のキセキ』に出演したときに見せてもらいました。すごい距離を走って、走る人の周りを何人ぐらいですかねぇ…、一緒にグォーッていう感じで。沿道の人もすごいことになっていました」

 (※聖火のキセキ=1964年東京大会の聖火リレーが日本をどのように駆け抜け、その地域に何をもたらしたのかを探るNHKBS1のドキュメンタリー番組。朝原さんは1月21日放送の「聖火のキセキ選」兵庫編でリポーターを務めた)

 -当時の映像を見て感じたことは。

 「やっぱり、時代背景もあるじゃないですか。戦後、五輪に向けてどんどん日本が栄えてきたり、戦後復興してきて希望に満ちて、よしこれから、というときにオリンピックがきて、たぶん国民もワーッてなっていたと思うんですけど。今は円熟した日本がまた大きなスポーツイベントをして、みんなが何を思うかですけど」

 -番組に出演し、聖火ランナーを務める上で役立ちそうだと感じたことは。

 「前回大会の聖火ランナーの方にインタビューすると、『代表になったということが私の人生を変えました』みたいな人が結構いたんですよ。『体を鍛えて、恥ずかしくない人生を送らないといけない』みたいなことを話されていました」

 -それほどの思いを背負って走ったと。

 「オリンピアンでもありますし、私を作り上げてくれた大事な大会ですので、私自身も思いを持って走りたいですね」

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