スプリント男子チームが五輪逃す…ミスが命取りに ベトゥHC「がっかりだ」
「自転車・世界選手権」(26日、ベルリン)
男子チームスプリント(TS)の日本は予選9位で敗退し、国際自転車連合(UCI)五輪ランキングで出場枠獲得圏から外れて2大会連続で五輪出場を逃した。雨谷一樹、新田祐大、深谷知広(いずれも日本競輪選手会)の日本は43秒416で、上位8チームによる1回戦に進めなかった。男子4000メートル団体追い抜きの日本(沢田、窪木、今村、近谷)は予選で3分52秒956の日本新を記録したが、9位で敗退。非五輪種目の女子スクラッチの古山稀絵(日体大)は22位だった。
男子チームスプリント(TS)は今季、ワールドカップで16年ぶりを含む2勝を挙げ、五輪メダルも期待されていただけに五輪枠を逃した落胆は大きい。ブノワ・ベトゥ短距離ヘッドコーチ(HC)も「がっかりだ」と肩を落とした。
3人一組で競う。瞬発力や持久力など異なる脚質の選手の組み合わせが鍵となるだけに、各国・地域の総合力が問われる。2千人以上のプロの競輪選手を擁する裾野の広さ。「陸上のバトンリレーのような」(深谷)連係技術で海外勢との体力差を埋められる点も含め日本向きの種目だ。
だが今回は、スタート後に第1走者の雨谷と後続の新田の距離が開きすぎるわずかなミスが命取りとなった。日本自転車競技連盟の中野浩一強化委員長(トラック種目)は「しっかり個人種目で頑張ってもらえれば」と奮起を求めた。