競輪の脇本雄太が東京五輪代表へ 会心の走り「これ以上ない状態で臨めた」

 銀メダルに輝き笑顔の脇本雄太(左)=共同
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 「自転車トラック・世界選手権」(27日、ベルリン)

 男子ケイリンで脇本雄太(30)は決勝で2位となった。日本は東京五輪出場枠1を確保。脇本の代表入りも確実となった。日本勢は昨年の新田祐大、一昨年の河端朋之(いずれも日本競輪選手会)に続き3年連続の銀メダル。新田は7~12位決定戦で反則で降格となり12位。河端は準々決勝で敗退した。女子スプリントは、小林優香は2回戦で、太田りゆ(ともに日本競輪選手会)は1回戦で敗退し、五輪枠を逃した。

 大一番で会心の走りを見せた。脇本は持ち味の持久力を生かした積極的なレースで銀メダル。五輪代表の座も確実にし「これ以上ない状態で臨めた。ほっとしているのと、金が取れず悔しい気持ち」と充実した表情で話した。

 先行逃げ切りの強さが光った。1回戦から早めに仕掛け独走ゴール。準決勝では残り2周でスパートし、昨年の世界選手権スプリント王者のラブレイセン(オランダ)らを引き離し1位通過した。ただ同じタイミングでスパートを掛けた決勝では、脇本の動きに合わせてきたラブレイセンにかわされた。

 日本代表の正式決定は4月の予定だが、ブノワ・ベトゥ短距離ヘッドコーチが「脇本は私のポイントを獲得した」と言うように選出は確実。今後の照準は、本番で表彰台の頂点に立つことだ。

 脇本も「次(五輪金メダル)につながるという意味で銀メダルは良い結果。今回足りなかった部分を探す練習が始まる」と、早くも頭を巡らせる。決勝ではラブレイセンの高い対応力とパワーに屈した。日本自転車競技連盟の中野浩一選手強化委員長(トラック種目)は「もうワンテンポ早くいけたはず。迷ったように見えた」と指摘する。

 あと約4カ月でどれだけ成長できるか。帰国後はいったん休暇を取り、五輪へ向けた最終調整に入る。「自分の中で前進した」との手応えを胸に、脇本が新たな戦いに挑む。

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