瀬古リーダー、大迫でも「正直メダルは難しい」…世界との差を痛感
「東京マラソン」(1日、東京都庁~東京駅前)
東京五輪代表選考会を兼ねて行われ、日本記録保持者の大迫傑(28)=ナイキ=が日本記録を更新する2時間5分29秒(速報タイム)でゴール。日本人トップの4位に入り、東京五輪最後の1枠に大きく前進した。日本人2位の8位に入った高久龍(ヤクルト)の2時間6分45秒など、日本人選手は6分台が2人、7分台7人、8分台5人、9分台4人と好記録が続出した。
レース後の記者会見で日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは、「みんな東京五輪に出たいという思いがそうさせたと思う。(前日本記録を上回る)2時間5分49秒にチャレンジする、ファイナルチャレンジという言葉に向かっていってくれた。暑さも風もそれほどではなくコンディションも後押ししてくれたと思う」と振り返った。
一方で、優勝したレゲゼ(エチオピア)は2時間4分15秒と大迫より1分以上速く、3位までの外国人は4分台。世界との差は大きかった。同リーダーは「今日のレースでは五輪のメダルは難しいという正直な思いはある」と現状を捉えた。「正直、世界は1分台、2分台、3分台が当たり前。世界歴代3位の記録を持つレゲセ選手に、30キロまでつけたのは井上選手だけで、大迫選手もつけなかった。われわれも反省していかないといけない」とし、「東京では厳しい戦いになるのはわかっているが、最後まであきらめないでワンチームで戦いたい。女子も同じ。厳しい中でレベルアップしたい」と前向きに語っていた。