井上大仁、後半失速も悔いなし 大迫に脱帽「五輪にふさわしい選手」
「東京マラソン」(1日、東京都庁~東京駅前)
東京五輪代表選考会を兼ねて行われ、日本記録保持者の大迫傑(28)=ナイキ=が自身の記録を21秒更新する2時間5分29秒で日本人トップの4位となり、五輪代表入りを決定的にした。“3強”とみられていた前日本記録保持者の設楽悠太(28)=ホンダ=は2時間7分45秒で16位、18年アジア大会金メダリストの井上大仁(27)=MHPS=は2時間9分34秒で26位だった。
“3強”の一角だった井上は2時間9分34秒で26位に終わった。序盤から日本人トップでレースを引っぱりながら30キロで「いっぱいいっぱいだった」と失速。それでも「腹をくくっていったので悔いはない。ついていくという気持ちと覚悟は持っていけた」とすがすがしい笑顔を見せた。
先頭集団から一度は離脱した大迫に32キロ付近で追いつかれ、「五輪代表にふさわしい選手。半端ないなと思った」と脱帽した井上。瀬古リーダーは井上の積極性に「この経験は次に生きる」とし、「30キロ過ぎまで井上君が前にいたことが、大迫君の最後の粘りにつながった。井上君がいなかったら日本記録は出ていなかったのではないか。大迫君は感謝しないといけない」と評価していた。