バルセロナ金・吉田秀彦氏「強いだけじゃ勝てない。覚悟が必要」東京五輪代表の高藤&渡名喜に金言

 柔道の東京五輪代表に決まったパーク24所属の男子60キロ級の高藤直寿(26)と女子48キロ級の渡名喜風南(24)が4日、都内で記者会見を行った。92年バルセロナ五輪男子78キロ級金メダリストで元格闘家の吉田秀彦総監督(50)も出席し、2人に対して「強さだけでは五輪の金メダルは獲れない。覚悟が必要。運も引き寄せないといけない」と金言を授けた。

 五輪に3度出場し、金メダルも負けも経験しているからこそ、その舞台の難しさを熟知している。吉田総監督が初出場で初優勝を飾ったバルセロナ五輪では、明大の先輩で当時重量級のエースだった小川直也氏が、前年の世界選手権無差別級で優勝するなど五輪でも金メダルが有力視されていたものの、銀メダルに終わった。

 「小川さんが金メダル確実と言われても(獲れなかった)。優勝したのは自分と古賀(稔彦)先輩だけ。強ければ勝てるという大会じゃない」と述懐。その経験を踏まえ、五輪に臨む2人に対しては「試合に備えて、自分に自信を持つこと。体調にも気をつけないといけないし、しっかり練習をしないといけない。そうすれば自然と運も引き寄せられると思う」と、人事を尽くした先に運も味方につくと説いた。

 高藤自身も前回のリオでは銅メダルに終わり、五輪の難しさは肌で知っている。「緊張しすぎて正直ほとんど覚えてない。それくらい人を狂わすもの」。その上で、永山竜樹(了徳寺大職)とのし烈な代表争いを制し、ようやく雪辱に向けたスタートラインに立てただけに「2回目だし、今までやってきたことを証明する最高の舞台。金メダルを獲れなかったら死ぬくらいの覚悟で必ず獲って、日本チーム全体にいい流れを持っていきたい。リオでできなかったことを全部やり切る」と気合を入れた。

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