桃田賢斗が事故の状況語る「衝撃で起きた、グッタリした状態」 死亡の運転手を哀悼
1月に遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれて負傷し、2月に右目眼窩(がんか)底骨折の手術を受けたバドミントン男子世界王者の桃田賢斗(25)=NTT東日本=が6日、練習を再開したことを受け、都内で会見を開いた。事故以来、一連の経緯について語るのは初めてだったが、約40分間にわたって笑顔を交えた明るい表情で現状を報告し、「今回の経験でたくさんの人に激励してもらい、今は東京五輪で金メダルを狙っていきたいと思った」と意欲を明かした。
桃田は事故の状況についても振り返り、会見の冒頭には自ら「亡くなられた運転手の方にご冥福をお祈りいたします」と哀悼の意を示した。当時は早朝だったため、事故の瞬間はワゴン車の中で寝ていたという。「衝撃で起きた。自分でも何が起きたのか分からない状況だった。自分はけがもしていて動けなかったが、焦って取り乱すわけではなく、ずっとグッタリした状態だった」と振り返った。
自身は負傷したものの命に別条はなく、競技復帰を迎えたが、「亡くなってしまった方がいる中で(生きていて)ラッキーと思ったことは一度もない」という。九死に一生の体験を経て、「自分にできることは全力で責任を持って(競技に)取り組んでいくこと。今まで以上に頑張りたい」と決意を示した。