福士加代子、進退未定も「新国立で走ってみたいという気持ちはある」トラックも視野
東京五輪の女子マラソン代表選考を兼ねた8日の名古屋ウィメンズマラソンで、30キロ過ぎで棄権した16年リオデジャネイロ五輪代表の福士加代子(37)=ワコール=が9日、名古屋市内で取材対応し、進退は未定であると明かした。
棄権の理由については「あのコンディション(雨天と寒さ)の体験は今までなく、思ったより体が動かなかった。最後まで走り切りたかったが、身の危険を感じたので」と振り返った。レースを終えて「あ、東京五輪なくなったなと思った」とし、今後については「とりあえず休んでみて、これからどうするか。やりたくなったらやるかも」とまず休養にあてる。
今大会前には、東京五輪を競技生活の最後にする趣旨の発言もあった。進退については「いつもやめるやめる詐欺なので。いつもやめたいと思っている」と言い「それも思いながら、どこかでやりたいと思えば(やる)。今日もジョギングして、やっぱり走るの面白いなと思ったりもする」と競技への思いは尽きないようすだ。
トラックの1万メートルでの五輪挑戦について問われると、「すごいね、あるの、そんなの」と驚きながら「可能性があるならやってみるのもありなんですかね。(5月の)日本選手権は新国立競技場で走るんですよね」と目を輝かせた。日本選手権への参加標準記録を出すことが前提だが、「新国立で走ってみたいなというのもある。あとは体と心に聞いて、監督と相談して」と前向きに語った。
東京五輪へは、優勝した後輩の一山麻緒が代表切符を獲得。2位にも同門の安藤友香が入り「正直うれしい」と福士。満面の笑顔で「やっぱ、速えーやつはかっこいいな」と称賛した。