ボクシング・入江聖奈 東京五輪決めた!日本女子初「金メダル目指す」
「ボクシング・東京五輪アジア・オセアニア予選」(9日、アンマン)
女子フェザー級準々決勝で入江聖奈(19)=日体大=が昨年の世界選手権優勝のネスティー・ペテシオ(フィリピン)を4-1の判定で破り、五輪出場を決めた。2012年ロンドン大会で採用された五輪のボクシング女子で日本勢初出場となる。
素直で物おじしない19歳の入江に重圧は関係なかった。笑顔で入場し「不思議と緊張しなかった。勇気を振り絞っていくだけだった」と、日本女子初の五輪へ躍動した。
昨年の世界選手権で圧力負けしたペテシオに対し、開始早々、勢いよく右ストレートを放った。勝利への思いを込めた一発だ。左ジャブでどんどん仕掛け、さらに強烈な右を見舞う。1回を3-2で優勢にすると2回も攻め手を緩めず相手の反則を誘う。最終ラウンドも隙を見せず文句なしの快勝。笑顔で高々と両腕を突き上げた。
中国・武漢で開催予定だった予選は、新型コロナウイルスの感染拡大により延期された。今予選の日本勢最年少の入江はスポーツができることに感謝。「マイナーな女子ボクシングだけど、日本の皆さんに少しでもポジティブな感情を与えたいと思っていた」と感慨に浸った。
ボクシング漫画「がんばれ元気」に影響され、小学校2年生でグローブをはめた。強くなりたいという少女時代からの夢は大きく広がる。「世界の強豪に負けず、金メダルを目指す」。真夏の東京へ胸をときめかせた。