一山麻緒 東京五輪も厚底ナイキ!鬼門30キロ以降足痛くならず「履きこなせた」
東京五輪女子マラソン日本代表の一山麻緒(22)=ワコール=が、日本歴代4位の2時間20分29秒で優勝し、五輪代表を決めた名古屋ウィメンズから一夜明けた9日、名古屋市内で会見した。名古屋で使用したナイキ社のシューズを東京五輪でも履く意向を明らかにした。30キロ過ぎに棄権した所属先の先輩、福士加代子(37)も名古屋市内で取材に応じ、進退へ揺れる胸中を明らかにした。
快走を支えた“相棒”への信頼は増すばかりだ。42・195キロを駆け抜けて一夜明けても、一山の足にはさほどダメージが残っていなかった。ナイキ社の新型厚底シューズについて「うまく履きこなせたかな」と効果を実感していた。
これまでは30キロ以降に足裏が痛くなっていたものの、今回は気にならなかったという。30キロ過ぎからの独走へとつながり「自分がしたい走りができた」と手応えを強調した。
2月の丸亀国際ハーフではナイキ社の前作で臨み、日本勢トップの5位に食い込んだ。新作で臨んだ名古屋では17年ぶりに国内最高記録を更新。「足にしっかりくる走り方をつかめた」といい、東京五輪でも同社製を使用する意向を明らかにした。
前夜は約3時間しか寝られなかったものの、早朝から宿舎の周りをジョギングした。東京五輪代表となったが「特別見える景色が変わったということはなくて、『いい天気だな、今日は』と思った」と、胸の内は変わらない。祝福のLINEは200件に達し「開けていないものもある」と、うれしい悲鳴を上げた。
五輪に向けて「まだまだ世界とのタイム差は大きいので、その人たちとの勝負となるとスピード、持久力が必要になってくる」と口元を引き締めた。足元も固めつつ、ニューヒロインが五輪ロードを歩み始めた。