「バドミントン・全英オープン」（１２日、バーミンガム）

　女子シングルスで世界ランキング３位の山口茜（２２）＝再春館製薬所＝と同４位の奥原希望（２５）＝太陽ホールディングス＝が東京五輪出場を確実にした。ともに２大会連続の出場。２回戦で山口は高橋沙也加（日本ユニシス）、奥原はデンマーク選手をともに２－０で下し、準々決勝に進んだ。

　４月下旬までの「五輪レース」期間を１カ月半残し、女子シングルスの奥原が五輪切符を手にした。日本勢３番手の高橋沙の敗戦で、出番前には代表入りが確実に。自身で代表争いのポイントは計算しておらず、目の前の試合に集中した。中盤まで競った第２ゲームは１０－９から５連続得点で突き放してストレート勝ちにつなげた。

　４年前のリオデジャネイロ五輪で銅メダル。東京での悲願達成へ、昨年は実業団チームを離れて異例のプロ転向に踏み切った。試合数を絞ってけがのリスクを避け、より成長するための決断だった。この日も表情は緩めず「目標は変わらない」と、あらためて五輪での金メダルに照準を合わせた。

　同じく女子シングルスの山口は五輪切符を引き寄せても普段と変わらず平常心を保っていた。「個人的には五輪が全てでやってきた人間ではない。うれしいはうれしいけど、とりあえず明日（１３日）の試合でより良い試合をしたいし、楽しめたらなというのがある」と落ち着いた口調だった。高橋沙との２回戦は相手のミスにも助けられて第１ゲームは２１－１３。第２ゲームも２１－１５で奪ったが「中盤はお互いのミスだけの試合みたいな感じになってしまった」と反省した。リオ五輪は奥原に敗れて８強止まり。「４年分の経験は積んできている」。成長した姿を東京のコートで披露する。