千代丸 コロナ陽性なら春場所即中止 高熱治らず…17日にも判明
「大相撲春場所・9日目」(16日、エディオンアリーナ大阪)
千代丸の高熱は一夜明けた16日も治まらず、40度に達していた。緊張感に包まれる日本相撲協会。鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)が「体は元気。蜂窩織炎(ほうかしきえん)の疑いが強い。熱が2日続いているからPCR検査を受ける」と師匠の九重親方(元大関千代大海)から受けた報告を明かした。
新型コロナウイルス感染を調べる同検査の第1号が9日目にして出てしまった。結果は早ければ17日にも判明する。感染防止のため無観客開催の春場所は、協会員に1人でも感染者が出れば打ち切りとなる。
同部長によれば、大阪市内の病院で胸部のレントゲンを撮ったが肺炎症状など異常は見当たらなかった。足などから細菌が入る蜂窩織炎の疑いが強いと診断されたが、九重親方はPCR検査を受けさせるとした。部屋で他の体調不良の力士もいないという。
千代丸は14日の石浦戦で5勝目を挙げて部屋に戻った後、38・6度の熱があった。15日に39・7度の高熱で関取では初めての発熱休場となった。実弟の十両千代鳳は「元気は元気みたいなんですが、熱が下がらない。40度も出て1日で治ったらそれこそ化け物」と話した。
大阪市内の宿舎で千代丸は2階の個室に隔離されている。千代鳳は自室が1階で出会うことは全くない。「マル(千代丸)は部屋から出るなと言われている。電話ならうつらないので電話したけど出なかった。寝てるのか、面倒くさいのか」と心配した。
春場所は2日連続37・5度以上の発熱で休場など厳戒態勢で取り組んできた。世界中で主要スポーツが中止、延期に追い込まれる中、大相撲は戦い抜いてきた。千秋楽まではあと6日。陽性でないことを願うばかりだ。