五十嵐カノアの父・勉さん 息子をサーファーにするため渡米も「大変だった」
東京五輪新種目のサーフィンで金メダル候補に挙げられるのが、五十嵐カノア(22)=木下グループ=だ。2016年に世界最高峰のチャンピオンシップ・ツアー(CT)に初参戦すると、19年5月のCT第3戦ではアジア人初優勝を遂げて世界中の注目を集めた。五十嵐カノアの父・勉さんが息子へのサーフィンの思いを語った。
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「カノア」はハワイ語で「自由」を意味する。ハワイでは多くみられる名前で「ハワイアンにも(現地出身かどうか)分からないぐらいになってくれたら」と父・勉さん(55)。いつかサーフィンの聖地で認められるサーファーになるように、との思いを込めて名付けたという。
英語も分からない中、子供をサーファーにするため渡米した。「本当に大変だった。95年に行ってすぐに(01年の同時多発)テロに(08年の)リーマン・ショックがあった。車のローンとかも払えなくなって、夜、車を取りに来られたりした」と苦笑いで振り返る。
そんな苦労もあって、息子は五輪の金メダル候補と言われるまで成長した。現在も試合に同行してマネジメントを行うなど、全力で支えている。