朝乃山に大関昇進可能性 ノルマ12勝届かずも、審判部「初日から内容は充実」

鶴竜に敗れるも、晴れやかな表情で記者の質問に答える朝乃山=エディオンアリーナ大阪(撮影・高部洋祐)
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 「大相撲春場所・14日目」(21日、エディオンアリーナ大阪)

 大関とりの関脇朝乃山(高砂)が軍配差し違えの末、横綱鶴竜(陸奥)に惜敗し、痛恨の4敗目を喫した。千秋楽に勝っても11勝止まり。大関昇進は三役3場所計33勝が目安で今場所、12勝のノルマに届かなかった。

 取組後は「出直しです」と繰り返して引き上げた朝乃山だったが、審判部の認識は千秋楽に持ち越しだった。

 打ち出し後、境川審判部長代理(元小結両国)が「攻めていた。横綱相手に果敢に攻めの姿勢は感じた。鶴竜も負けられない。攻めているのは終始朝乃山だった」と評価。

 相撲内容に「力は十分に付いている。内容は初日から充実していて、誰にでも真っ向勝負が魅力で好感が持てる」と絶賛した。

 星数が届かないことには議論が分かれるところ。「何とも言えないけど、昨日と今日でどっちか勝ちたかった。うかつなことは言えないけど安定した成績で今場所の内容もいい。ただ数字というのもねえ。昨日今日は大きかった」と話した。

 千秋楽、大関貴景勝戦に勝ち、11勝目を上げれば、今場所で昇進の目も出てくる。「明日終わってそこでどういう見解になるか、話し合うのか、数字を重く見るのか」。千秋楽を見て審判部として判断する考えだ。

 「33勝」はあくまで目安だ。今場所は38年ぶり一人大関。東西大関が並び立たないのは番付上、一大事。日本相撲協会として新大関誕生を待ち望んでいる。最近でも稀勢の里、豪栄道が三役3場所計32勝で大関に昇進している。

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