杉本智美まさかの五輪消滅…号泣 苦手の風で力出し切れず「考え甘かった」

 涙ながらに試合を振り返る杉本智美
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 「アーチェリー・東京五輪代表第2次選考会」(21日、つま恋リゾート彩の郷スポーツ広場)

 女子は日本女子最高位となる世界ランク4位の杉本智美(ミキハウス)が合計1182点で8人中7位となり、上位6人が争う22日の最終日に進めず、東京五輪代表入りの可能性が消滅した。男子は古川高晴(近大職)が4位で進出。最終日の上位5人が4月11日、12日の最終選考会に進み、男女各3人の代表が決まる。今回の選考会は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、無観客の開催となっている

 荒れ狂う風が番狂わせを起こした。通過圏内と14点差の7位で、女子エースの杉本がまさかの敗退。東京五輪メダル候補の五輪代表入りは消滅した。試合後はかけつけた両親と言葉を交わし、号泣。時間を空けて行った取材では「精いっぱいやったと思います」と言葉を絞り出した。

 砂が舞うほどの強風に苦しんだ。拠点とする母校・近大の練習場も風が吹く環境で、「元々風を読むのが得意ではなく、苦手意識があった」と怖さは十分知っていた。だからこそ「風の対策はしてきたつもりだった」が、大一番で力を出し切れず「考えが甘かった」と肩を落とした。

 周囲の期待もプレッシャーだった。近大の山田秀明監督は「ベテラン選手と呼ばれるほど、追われる弱さもある」と若手が台頭する中で、常に強くあり続ける難しさを語った。

 今後については「まだ考えられないです」と杉本。悔しさは残るが「残った選手たちに頑張っていただきたい」。日本のエースとして、ライバルにエールを送った。

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