新大関昇進の朝乃山「悔いないように思い切りいこうと」【一問一答】
「大相撲春場所・千秋楽」(22日、エディオンアリーナ大阪)
大相撲史上初の無観客場所で東関脇朝乃山(26)=高砂=が新大関昇進を決めた。大関貴景勝(千賀ノ浦)を押し倒して11勝目(4敗)。三役3場所で計32勝と昇進目安の同33勝には届かなかったが、本格四つ相撲のスケール感、4場所連続2桁勝利の安定感が高く評価された。昇進を預かる審判部が全取組終了後、臨時理事会の開催を八角理事長(元横綱北勝海)に要請し了承された。25日、夏場所(5月10日初日、両国国技館)番付編成会議と同理事会を経て富山出身では太刀山以来、111年ぶりの新大関が正式に誕生する。以下、一問一答。
◇ ◇
(千秋楽に勝利後、支度部屋前で)
-最後の一番は。
「悔いのないように思い切りいこうと朝から決めていた」
-大きな一番。
「意識しないようにした」
(審判部が協議し昇進相当と判断。事実上の大関昇進が決定後)
-大関に上がった。
「実感ないです」
-(再び)最後の一番を終えて。
「きのう4敗して自分の中で大関はないと思った。千秋楽、もう一度、来場所につながるようにと思って取った。辛抱して前に攻められたから良かった」
-師匠の高砂親方(元大関朝潮)と同じ春場所で決めた。
「師匠も(番付発表)会見で何回も失敗して大関の座をつかんだと言っていた。今回は失敗しても師匠からアドバイスをもらえると思った。後悔のないようにやろうと思った」
-無観客での挑戦。
「場所前に無観客と決まり自分なりに15日間頑張ろうと決意した。テレビで見ている人に自分の相撲を取り切って届けようと思った。次にみんなに来てもらって応援をもらってファンに応えたい」
-課題は。
「全部じゃないですか。来場所も挑戦者の気持ちを持っていく」
-両親から連絡はあったか。
「きのう(メールで)連絡があった。父は『仕方ない。あした悔いないように頑張って』と。母は『悔しい』って泣いていた。両親いっしょに『悔いないように頑張って』と『悔いないように頑張ります』と返した。大学からプロに入って。高校生まで18年間しっかり育ててくれて感謝しています」
-今場所、一番大変だったのは。
「横綱に勝たないと意味が無い。2連敗したときは苦しいというか、今の実力かと痛感した。毎場所、対戦はあるから、胸を借りるつもりでいく」
-富山出身で111年ぶりの大関。
「今回富山では一番見ている人が多いと思う。応援してくれてありがとうございます」
-大関の実感はいつあると思う。
「分からない。番付を見たと時か、伝達式の時か」
-伝達式はイメージするか。
「かみそうじゃないですか。自信を持って発言したい」