朝乃山に大関の自覚「少しずつ実感が湧いてきた」
日本相撲協会は25日、大阪市のエディオンアリーナ大阪で夏場所(5月10日初日、両国国技館)番付編成会議と臨時理事会を開き、関脇朝乃山(26)=高砂=の大関昇進を満場一致で決定した。
同会場から出羽海理事(元幕内小城乃花)、千田川親方(元小結闘牙)の2人の使者が飛び、大阪市内の高砂部屋で伝達式が行われた。新型コロナウイルス感染防止のため、出席者は両親ら約30人に絞られ、取材も代表者のみと異例の措置が取られた。
出羽海理事から大関に推挙されたことを伝えられると、朝乃山は「謹んでお受けいたします。大関の名に恥じぬよう、相撲を愛し、力士として正義を全うし一所懸命努力します。本日は誠にありがとうございました」と堂々と口上を述べた。
伝達式後の会見では「少しずつ実感が湧いてきた」と、一大イベントを終えて安ど。
口上の文言に関し、「愛」、「正義」は富山商の校訓で校歌にも「愛と正義の理想追い-」の歌詞がある。昨年末、同校同窓会から「愛と正義」と記された化粧まわしも贈られている。
「一生懸命」は中学から大事にしている言葉。中学の最初はハンドボール部に入部し、相撲を1度はやめた。「中学は途中から相撲部に入った。そこから何事にも『一生懸命』取り組むことを決意した」と説明した。
「昇進が決まった時に使おうと考えていた。練習しすぎるとかえって硬くなる。発言するからには自信を持って」と思いを込めた。